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​増訂版について

 本冊子は、孫中山記念会の辛亥革命100周年記念事業の一環として昨年11月末に刊行されました。それからまだ1年も経たないのに「増訂版」を出すことになったのは、在庫が少なくなったということがその理由の一つではありますが、この1年の間に多くの方々から本冊子についてさまざまなご意見をいただいたことによるものです。ご意見は、専門の研究者だけではなく、一般の市民の方々からも寄せられました。その中には単純な誤植、誤記の指摘だけではなく、いままで知りえなかったような新しい情報も含まれていました。また、私たちが見落としていた資料や文献の類も少なくありませんでした。新しい知見に基づき、一部の人物について全面的に書き換えるとともに、あらたに取り上げた人物も少なくありません。その結果、初版で1237名だった見出し語は、1294名となりました(一部削除したものがあります)。また、あらたに3つの表を追加しました。こうして、初版に比べて、より正確さを期するとともに、内容のいっそうの充実をはかることができたと思っています。

 もちろん、まだまだ誤りや不十分さは残っていることでしょう。初版でも書いておいたことですが、本冊子が、孫文と日本人との関係をふりかえり、さらには近代における日本と中国との関係をより深く理解するうえで、一つの踏み台となることを願うものです。そして、多くの皆さまのご協力を得て、より充実した「孫文・日本関係人名録」が近い将来編纂されますことを期待しています。

 

2012年10月

 

孫文記念館館長

 

安井三吉

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